親知らずの抜歯

親知らずの抜歯wisdom tooth

親知らずとは

親知らず

親知らずは、上顎と下顎の最も奥に生える「第三大臼歯」です。全部で4本ありますが、誰もが必ず4本とも生えるわけではなく、4人に1人くらいは出てこない人もいます。

10代後半~20代前半にかけて、すでに永久歯が生え揃った後に生えてくるため、親知らずが生えるスペースがない場合があります。そのため、垂直に生えてこず、斜めに生えたり、歯ぐきの中に埋まったままであったりと、トラブルを抱えていることが多いのです。

親知らずは抜歯すべき?

親知らず

親知らずが生えてきたら、必ず抜歯しなければならないわけではありません。しかしながら、親知らずが垂直に、きれいな形で生えてくることが少ないのも事実。半分くらい歯ぐきに埋まったままであったり、斜めに生えていたりする親知らずを放置したままにしておくと、トラブルを引き起こす原因になることが少なくありません。

変な生え方をした親知らずは歯磨きしづらいため、プラーク(歯垢)が溜まり、細菌が繁殖しがち。虫歯や歯周病、歯肉炎の発症リスクが高まります。

親知らずを抜歯する時期

親知らずが生える十分なスペースが残されていない場合、周りの歯を無理におしのけて生えることがあります。その結果、歯並びが悪くなってしまいます。
そうなると、見た目のまずさだけでなく機能面や全身の健康面にも悪影響を及ぼすことがあります。たとえ痛みがない親知らずであっても、初期のうちに抜歯したほうがよい場合が、こういったケースです。
親知らずが生えてきたら、歯科医師に相談して、どう対処すべきか検討しましょう。

また、妊娠中は口内環境が荒れやすい時期。親知らずをそのままにしていると、虫歯や歯周病といったトラブルに発展しやすくなります。親知らずの抜歯には、抗生物質や鎮痛剤の服用が必要になることが多いので、妊娠中は避けたいものです。
トラブル回避のために、妊娠前に親知らずの抜歯をしておく方がよいでしょう。

親知らずの手術時間

親知らず

親知らずの抜歯には時間がかかるというイメージがありますが、実際には症状によって異なります。横向きに生えたり、歯肉に埋まっていたりと、難しい症例の場合は時間が相当かかるのは間違いありません。40分~1時間程度かかることもあります。垂直に生えている場合は、15分程度あれば、完了します。

親知らず治療のその後

親知らずの抜歯後は、安静にしてください。状態や難易度にもよりますが、外科手術を受けたようなものとお考えいただき、血の巡りがよくなるような激しい運動や熱いお風呂に浸かるといった行為、飲酒・喫煙は控えるようにしてください。

傷口が治るまでは、うがいのしすぎや傷口を舌でなめないように注意が必要です。硬い食べ物や刺激物を摂りすぎるのもやめましょう。